7という数について
以前こちらに、東西の占星術の共通点から12という数の特徴について書いたことがある。
で、今回は7という数について。
ただ今回は前回ほど突っ込んだ話ではない。7という数字をめぐってつらつらと綴って見ることにする。まあ雑談なので、気楽に読んでいただけるとありがたい。
まず「7」という数について多くの人が思い浮かべるのは「ラッキーセブン」ではないだろうか。「7」はラッキーナンバーである。ということで、縁起かつぎをしている人もいるかも知れない。なぜ「7」がラッキーなのか?どうも野球のアメリカ大リーグがその由来であるらしい。あるチームが優勝がかかった7回に打った凡フライが、たまたま風に乗ってホームランになった。おっとラッキー!ということでラッキーセブンになったとか。他にも7回に逆転劇が起こりやすいとか、そんなことでラッキーセブンと言うようになったらしい。
次に、こちらに来ていただく方なら思い浮かべるのは「七曜」であろう。
これには大きく2つの意味があって、ひとつは古代の天文学(占星術)によるもの。つまり、望遠鏡が開発される以前に肉眼で観測された、水星、金星、火星、木星、土星の5つの惑星と太陽、月を加えた7つの星のこと(7惑星)である。
もうひとつはカレンダーの、日、月、火、水、木、金、土の1週間の曜日のこと。
曜日については諸説あるが、この7惑星を日に当てはめたということのようだ。旧約聖書には、神は6日で天地を作り7日目はお休みになられた、という記述があって、それで7日目は安息日ということで、日曜日は休日になっている。と言うことで、曜日の七曜については西洋由来と考えてよいだろう。我が国で一般に浸透したのは明治以降、新暦を採用したことによるが、七葉そのものはすでに平安時代に中国から、当時の暦法や天文学とともに入ってきている。
では「7」という数字に関するものは全て西洋由来なのかというと、どうもそうだとも思われない。
例えば、我が国では「七福神」とか「七草粥」や「七夕」がある。中国から伝わったものだが「竹林の七賢人」なんかもある。亡くなった人を供養する法要も、初七日から四十九日まで、七日ごとに行われる。「七つの海」とか「親の七光」とか「世界七不思議」「七つ道具」「色の白いは七難隠す」なんて言い回しもある。
なぜ用の東西を問わず、7という数に特別な意味(感覚)を持たせるのだろう。7は素数であり、1か7かしか割り切れない。なので前に12という数字を考えたような数字の持つ構造的な特性によるものではなさそうだ。
ある研究によると、人間が日常生活で瞬時に記憶できる情報は7個程度、個人差を入れてもせいぜい5〜9個なのだそうだ。だから7はひとまとまりとして感じられ、脳が「全てそろった」と感じるのだそうな。つまり7は「多い」「たくさん」「網羅した」と感じる数なのである。確かに七つ道具も七つの海も、道義が七つあるのではなく、たくさんの全部の道具、世界中の海、といった意味で使われているようである。
7という数が色々なところで使われるのは、人間の認知機能の特質によるものなのかも知れない。
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