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2017年11月

2017年11月26日 (日)

紫微斗数全書

紫微斗数の古典、というか原書のひとつに「紫微斗数全書」というものがあります。詳しい説明は省略しますが、おそらく明代(1550年頃)に出版されたものだと考えています。残念ながらまだ完全なかたちでは和訳されていません。そこで(たぶん)江戸時代に我が国にもたらされた「紅葉山文庫本」を定本に訳出を思い立ち、仲間たちと作っている同人誌「占術夜話」に連載を始めました。とは言え、年二回夏冬発行の雑誌です。訳出が終わるまであと何年かかるだろう、という気の長い話ではあります。

ところで、僕は現在のところ関西(西宮)、東京、福岡で月に一回、紫微斗数の研究会を主催しています。もともとは個人的な紫微斗数の講座としてはじめたのですが、基本的な講座を終わったあとも、あるいは占いスクールなどで僕の講義を受講されて終了された方々の中に、もっと深く紫微斗数や占術を研究したい、という方がおられ、その声を受け、有志の方々と続けています。

そこでは、僕が中国(台湾・香港)の書籍などで見つけた新しいテクニックや友人達と議論して見つけた知見を披露したり、いろいろな紫微斗数命盤をみんなで読んでいく実践研究などをやっているのですが、先月から紫微斗数全書の解説をはじめたところ、なぜかみなさんの食いつきがいい。

いままで学んだ紫微斗数の内容がそのまま原典に書かれていることが新鮮な驚きなのでしょうか。まあ、原典ですから、当たり前といえば当たり前の話なのですが(^^ また、占術夜話のコラムはできるだけやさしくわかりやすく書いているのですが、小さな活字で漢字の羅列が続くと、なかなか読みにくいという声も聞きます。また限られた紙面では、ある程度専門知識があることを前提とした解説にならざるを得ず、初心者にはわかりにくいと感じられるところもあるのでしょう。そこで、研究会で詳しく解説を行なうことにしました。

今月も東京と西宮で「星垣論」を読んだのですが、十二支の五行とか生旺墓などの考え方は、四柱推命などを学んだ方にはおなじみのものですが、中国占術をはじめたばかりの方には、その背景を解説する必要があります。

みんなが飽きるまで、しばらく続けてみようと思います。しかし、あらためてこうして「全書」を詳しく読んで行くと(翻訳に勝る精読はなし、と言いますものね)、巷間語られる紫微斗数の秘訣、秘伝はみんなこれに書いてあるということに気がつきます。例えば「太微賦」中の次の一文は刮目に値します。

尚居空亡得失最為要緊若逢敗地扶持大有奇功

むかしは、なぜ命宮に化忌星があるのにビル・ゲイツ氏は世界一の億万長者になったのか、なぜにアップル創業者のスティーブ・ジョブズ氏の命宮は廉貞(陥)貪狼(陥)というあまりにもショボイ状態なのか、どうにも合点がいかなかったのですが、この一文に出会い、その疑問も氷解したのです。なんだ、紫微斗数全書にみんな書いてあるじゃないか!

やはり古典の研究、原典研究は大事だと思います。みなさんにもぜひ一読をお勧めします。

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