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2010年5月 9日 (日)

占いは方程式ではないということ【占い上達法】

こちらのアーカイヴにもアップしている「占いとは何か」の中でも書いていますが、「占い」とは物理学の法則や数学の方程式のように、初期値を代入すれば自ずから答えが出てくるというものではありません。そういうものではなく、イメージをいかに捉まえるかという、ある種の芸術的創作活動や、職人芸のようなものであると思うのです。

占いの技術を鍛錬するトレーニングのひとつに「射覆」というものがあります。主に卜占、特に易占の世界でよく用いられるものです。
これは、例えば易の教室で、先生が「これなあんだ。当ててみて。」というお題を出します。また同時にいくつかヒントも出します。弟子(生徒)たちは一斉に卦を立て、そのお題が何であるか、当てるのです。得た象徴(卦)とヒントから推理を巡らし、正解に辿り着こうとする一種のクイズと言えましょう。

教室などでこれをやった場合、時に複数の正解者が出ることがあります。その場合、当てた人の卦を見ると、往々にして異なった卦を得ています。(稀に全く同じ卦を得ることもないとは言えませんが、確立的に言って、そのようなことはほとんどありません。)全く異なった卦を得たにもかかわらず、その正解者たちは正解に辿り着いたのです。

もしも「占い」が数学の方程式のようなものであるなら、違った卦から同じ答えが出てくることなど、あり得ません。占いは、そのようなものではなく、得た卦(象徴)のイメージを巡らし、ヒントという状況情報を整理し、そこから正解を推理しようとする知的活動なのです。ですから、違った得卦からも同じ正解に辿り着くことがあり得るのです。

命占の場合でも同様のことが言えます。全く同じ生年月日時生まれの人であっても、全く同じ答えが導き出されるとは限りません。「占い」で得た象徴情報は同一であっても、その人が存在する場の周辺情報は異なっているからです。ですから、占いの精度を上げようとすれば、占いの象徴を導きイメージを導き出す技術を向上させる(その占術に通じる)のはもちろんですが、いかに周辺情報を収集し整理することができるかが鍵となります。筮前の審事をおろそかにしてはいけません。

まさに占いが「術」とされる所以でしょう。

占いは術である以上、その結果は術者の技量に大きく左右されます。では、その技量を向上させるためにはどうすればよいのでしょう?
「術」である以上、その他の技術、すなわち武術やスポーツや楽器の演奏、つまり柔道や剣道や水泳やゴルフやフィギュアスケートやギターの演奏やピアノの演奏と同様、持って生まれたセンスに加え、それを磨く基礎訓練と反復練習、この他にはありません。

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